岩首棚田(新潟県佐渡市)

佐渡島は江戸時代からの金銀採掘で人口が急増し、食糧確保のための新田開発が進んだことから、地形を活用した棚田が多く存在する。島南東部の岩首棚田はその代表格だ。

海沿いの集落から右へ左へと大きく蛇行しながら上って行くと棚田全体を見下ろす展望台に到着する。約23ha、460枚の田んぼが標高30~470mの山麓に広がる。山の斜面にくねくねと広がっていくことから「昇竜棚田」とも呼ばれる。田んぼはゆるやかな曲線を描いて連なり、遠く先には日本海を望む景観は美しい。

地元住民が棚田を案内したり、学生や都市住民との交流活動にも取り組み棚田の存続と魅力の発信に力を入れているという。

佐渡島は2011年に日本で初めての「世界農業遺産(GIAHS)に登録されている。