山口県&島根県 47都道府県に降り立つ!

山口県のジオパークから島根県の津和野を巡る旅。47都道府県で唯一その土地に降り立っていないのが島根県であった。

石見空港から西に走り、「畳ヶ淵」の柱状節理を見た後、「須佐ホルンヘルス」へ。このシマシマの崖は、約1500万年前の日本海誕生の頃、海底火山のマグマの熱によって変成した砂岩泥岩堆積物が、隆起し波で侵食した地層だ。背後の高山の「はんれい岩」は磁性が強いということで方位磁石を当ててみたが・・・

この日はよくあるランチ難民となったまま宿泊地の萩市内へ。

二日目は海底火山のマグマから成り立ったという萩の町を訪ねる。観光名所の指月城跡の近く、菊ヶ浜から東を見るといくつかの単性火山の山が見える。朝一番で上った「笠山」は約8800年前に噴火した新しい火山で、頂上の展望台からは「萩六島」や萩の町中が見渡せた。

せっかくなので市内の有名観光地(反射炉、松下村塾、明倫舎、城下町、指月城跡・・・)も歩きまわり、かなり疲れた一日。二日目も萩市内泊。

小学校社会科の頃からよく聞いた「カルスト地形」にやって来ました。カレンフェルト、ドリーネ・・・教科書で習いました。

約3億5千万年前に南方の海で誕生したサンゴ礁が、海底に堆積→プレートに乗って西に移動→付加体として地上に隆起→雨水等によって浸食して出来上がった地形だ。いないよりはマシか、という程度のガイドさんとともに1時間のコースを見学しました。

午後は秋芳洞へ。さすがのスケールだ。往復約1時間の洞内をガイド音声で解説を聞きながら歩く。「百枚皿」は一番の写真スポット。まるで石灰岩でできた棚田だ。カルスト地形では雨水が浸透してしまうため地下を流れ、このような大規模な洞窟ができる。

 

この後は宿泊地の湯田温泉に向かう。外国人が選ぶ日本の人気スポットNo.3という「旧桂ヶ谷貯水堰堤」に立ち寄る。思ったより荒れていた。

夕食は地元名物という「瓦そば」

最終日は山口市の瑠璃光寺に向けて出発。が、肝心な五重塔は改修工事中で足場が組まれていた(涙)そのまま津和野へ向かう。途中、ぱっと開けた盆地に小山がポツンポツン。田んぼに写る風景に惹かれて写真を撮りました。

この地形、後で津和野のガイドから聞いた話によると、山は十数万年前に噴火した「青野火山群」の一部で、噴出物によって堰き止められた湖があった場所が「徳佐盆地」となったらしい。日本の美しい風景は、火山活動の賜物だと痛感した。

最終目的地の津和野。一番の目的は1978年さだまさし「案山子」の舞台である「城山」から見下ろすこと。「♪城跡から見下ろせば蒼く細い川 橋のたもとに造り酒屋のレンガ煙突・・・山の麓煙り吐いて列車が走る・・・♪」まさにそれに近い風景です。

街中にあった津和野町日本遺産センターのガイドさんから「青野火山群」、「案山子に出てくる造り酒屋」、「日本最古の岩石」などの貴重な情報を得て旅の最後を締めくくることができました。現地での情報収集は本当に大事です。